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Microsoft、小規模言語モデル「Phi-3」ファミリーに新モデルを追加しAzureで利用可能に

NewsPilot編集部

Microsoftは、Microsoft Build 2024 において、同社が開発した小規模でオープンなモデルであるPhi-3ファミリーに新しいモデルを追加したことを発表しました。

今回の発表では、言語と視覚機能を統合したマルチモーダルモデルである「Phi-3-vision」が導入され、Azure上で試用が可能となっています。また、以前発表された「Phi-3-small」と「Phi-3-medium」もAzureで利用可能になりました。これらのモデルは、強力な推論能力、限られた計算資源、低遅延が求められる生成AIアプリケーションに適しています。さらに、「Phi-3-mini」と「Phi-3-medium」は、Azure AIのサービスとしてのモデル提供を通じて利用可能になり、ユーザーは迅速かつ簡単に使い始めることができるようになりました。

Phi-3モデルは、言語、推論、コーディング、数学のベンチマークにおいて、同規模のモデルや上位モデルを凌駕する能力とコスト効率を備えています。Microsoftの責任あるAI、安全性、セキュリティ基準に従って開発され、すぐに使用できるように調整されています。

Phi-3-visionは、テキストと画像を組み合わせ、現実世界の画像を推論し、画像からテキストを抽出して推論する機能を備えた、42億パラメータのマルチモーダルモデルです。また、チャートや図表の理解にも最適化されており、洞察の生成や質問への回答に使用できます。

Phi-3-small(70億パラメータ)は、言語、推論、コーディング、数学のベンチマークにおいてGPT-3.5Tを上回る性能を発揮します。Phi-3-medium(140億パラメータ)は、Gemini 1.0 Proを上回る性能を発揮します。また、わずか42億パラメータのPhi-3-visionは、Claude-3 HaikuやGemini 1.0 Pro Vなどのより大規模なモデルを、一般的な視覚的推論タスク、OCR、表、チャート理解タスクで上回る性能を発揮します。

Phi-3モデルは、高品質なデータを使用してトレーニングされ、人間のフィードバックからの強化学習(RLHF)、数十の有害カテゴリにわたる自動テストと評価、手動のレッドチーム演習など、安全性に関するトレーニング後もさらに改善されました。

今回の発表により、Azureユーザーは、高品質なモデルをより多くの選択肢から選択できるようになり、生成AIアプリケーションの構築において、より実用的な選択肢を得ることができました。

参照元サイト:New models added to the Phi-3 family, available on Microsoft Azure

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