Google Cloud

AIを活用したNIST NICEフレームワーク学習用プロンプト集でサイバーセキュリティスキルを強化

NewsPilot編集部

Googleは、NIST NICEフレームワークに基づいた6,000以上の学習用プロンプト集を公開しました。Google Gemini AIを活用して開発されたこのプロンプト集は、サイバーセキュリティ人材育成に大きく貢献する画期的な取り組みと言えるでしょう。

特に興味深いのは、プロンプトエンジニアリングの手法を用い、NIST NICEフレームワークの各タスク、知識、スキル(TKS)に対応する具体的な学習内容を、概念的プロンプト、シナリオベースのプロンプト、知識チェックプロンプトの3つの形式で提供している点です。

例えば、「サイバー攻撃者の特徴に関する知識」というTKSに対して、「国家、サイバー犯罪者、ハクティビストなど、さまざまなタイプのサイバー攻撃者を特定する」といった概念的な質問を投げかけることで、学習者は自身の知識の抜けや理解不足な点を明確化し、効率的に学習を進めることができます。

また、現実のサイバー攻撃を想定したシナリオベースのプロンプトは、学習者がセキュリティ専門家の立場になって問題解決に取り組むことを促し、実践的なスキル習得を支援します。さらに、知識チェックプロンプトによって、学習者は自身の理解度を客観的に評価し、さらなる学習につなげることが可能になります。

このプロンプト集は、サイバーセキュリティの学習者だけでなく、教育機関や企業にとっても貴重な教材となるでしょう。NIST NICEフレームワークに基づいた体系的な学習コンテンツを提供することで、人材育成の効率化と質の向上に貢献すると期待されます。

さらに、Googleは、セキュリティに特化した大規模言語モデルであるSecLMの開発にも取り組んでおり、NIST NICEフレームワークをSecLMのトレーニングにも活用しています。これにより、SecLMはサイバーセキュリティの専門用語や概念を深く理解し、脅威の検出や分析、コードレビュー、セキュリティポリシーの生成など、より高度なタスクを実行できるようになると期待されます。

AI技術の進化は、サイバーセキュリティ分野においても大きな可能性を秘めています。Googleが公開したプロンプト集やSecLMのようなAIツールを活用することで、セキュリティ人材の育成とスキルアップを加速させ、サイバー脅威への対応能力を高めることが期待されます。

参照元サイト:AI-Powered Learning: Your NIST NICE Prompt Library (Built with Google Gemini)

ABOUT ME
NewsPilot編集部
NewsPilot編集部
世界の様々なニュースを、日本語でわかりやすく、いち早くお届けします!
記事URLをコピーしました