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Microsoft Azureがメモリリーク検知サービス「RESIN」を発表

NewsPilot編集部

Microsoft Azureは、大規模クラウドインフラストラクチャにおけるメモリリークに対処するために設計された、エンドツーエンドのメモリリーク検知サービス「RESIN」を発表しました。

クラウドコンピューティングにおいて、メモリリークはパフォーマンスや安定性、そして最終的にはユーザーエクスペリエンスに影響を与える、常に付きまとう課題です。メモリリークは、割り当てられたメモリが意図せずしてタイムリーに解放されない場合に発生し、コンポーネントの潜在的なパフォーマンス低下や、OSのクラッシュを引き起こす可能性があります。

従来のメモリリーク検知手法は、ソフトウェアのソースコードを分析して潜在的なリークを推測する静的検知と、プログラムに計測を仕掛けて実行時にオブジェクト参照を追跡することでリークを検出する動的検知の2つのカテゴリに分類されます。しかし、これらの従来の技術は、クラウド環境におけるリーク検知のニーズを満たすには不十分です。

RESINは、Azureの運用環境で使用されており、高精度かつ低オーバーヘッドで効果的なリーク検知を実証しています。RESINは、低オーバーヘッドの監視、疑わしいリークの診断、検知されたリークの緩和という複数段階でリーク検知を行う、一元化されたアプローチを採用しています。

RESINは、2018年後半からAzureの運用環境で稼働しており、現在までに、毎日数百万台のホストノードと数百のホストプロセスを監視するために使用されています。Microsoftによると、RESINのメモリリーク検知により、全体として85%の精度と91%の再現率を達成しており、2020年以降、Azureホストのメモリリークが原因で発生した深刻な障害はないとの事です。

RESINは、大規模なクラウドインフラストラクチャにおけるメモリリークに包括的に対処するように設計された、エンドツーエンドのメモリリーク検知機能を通じて、クラウドインフラストラクチャの信頼性とパフォーマンスを向上させ、メモリリークによって引き起こされる問題を防止します。詳細については、公開されている論文を参照してください。

今回の発表は、メモリリーク検知の分野における大きな進歩であり、クラウドコンピューティングの信頼性とパフォーマンスを向上させる可能性を秘めています。

参照元サイト:Advancing memory leak detection with AIOps—introducing RESIN

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