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DenodoとVertex AIの連携が拓く、企業の生成AI活用における新たな地平

NewsPilot編集部

Denodoは、企業が生成AIや大規模言語モデル(LLM)を活用する際に直面するデータ関連の課題を解決するため、Google CloudのVertex AIと連携することを発表しました。

企業が生成AIを活用する上で、サイロ化されたデータ、品質の不一致、プライバシーとセキュリティの懸念、データ規制への準拠、分野特有の知識の取得、内在するバイアスの軽減など、多くの課題が存在します。これらの課題を解決するために、Denodoのデータ仮想化とGoogleのVertex AIの技術を組み合わせることで、企業は断片化されたデータソースを統合し、生成AIモデルが統合された包括的で最新のデータにアクセスできるようになります。

特に興味深い点は、従来の自然言語からSQLへの変換だけでは対応が難しかった、複雑で異質なデータ環境においても、RAG(Retrieval Augmented Generation)技術を用いることで、企業データと生成AIアプリケーション間のギャップを埋めることができるという点です。Denodoのデータ仮想化によって、企業内の様々なデータソースを仮想的に統合し、単一のアクセス ポイントを提供することで、Vertex AIの機能を最大限に活用できます。

例えば、住宅ローン処理会社がDenodoのデータ仮想化とVertex AI上のRAGモデルを統合することで、ローン担当者は生成AIとLLMを活用して、複雑なクエリやタスクを効率的に処理できるようになります。データ仮想化レイヤーは、EDW、CRMシステム、ローン組成ソフトウェア、コンプライアンス文書などの断片化されたデータソースを統合し、RAGモデルが包括的で最新の情報にアクセスできるようにします。ローン担当者が自然言語でクエリを送信すると、検索コンポーネントは、適格基準や規制ガイドラインなど、仮想化されたソースから関連データをフェッチし、言語モデルはそれを処理して、顧客のニーズに合わせて調整された詳細なコンテキストに応じた応答を生成します。

さらに、Denodoはデータの移動や統合を必要としないため、AIアプリケーションを強化する前の段階で、データ管理にかかる時間とコストを大幅に削減できます。また、データの系統や品質に関する情報を提供するガバナンスツールも備えているため、生成AIの出力の信頼性を高めることができます。

DenodoとVertex AIの連携は、企業が生成AIの力を最大限に引き出し、革新的なアプリケーションを開発し、複雑なプロセスを合理化し、顧客と従業員にパーソナライズされたエクスペリエンスを提供するための道を切り開く、重要な一歩と言えるでしょう。

参照元サイト:Leverage enterprise data with Denodo and Vertex AI for generative AI applications

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