BigQueryがGemini 1.5をサポート、検索連携や安全設定のカスタマイズも可能に
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Google Cloudは、クラウドデータプラットフォームであるBigQueryにおいて、最新のGeminiモデルのサポート、安全性の強化、およびグラウンディングサポートの追加を発表しました。今回の発表により、BigQueryは、生成AIモデルやAIサービスを活用して、非構造化データからより深い洞察を得るための強力なツールとなります。
特に興味深いのは、Gemini 1.5のサポートです。従来のテキストや画像に加えて、音声やPDFファイルの分析も可能なマルチモーダルな基盤モデルであるGemini 1.5が、BigQueryのSQL関数から利用できるようになったことは画期的です。例えば、音声データから文字起こしを行い、それを日本語から英語に翻訳するといった処理が、単一のモデルで実現できます。これにより、これまで以上に幅広いデータ分析が可能になるだけでなく、開発の効率化も期待できます。
また、検索連携と安全設定のカスタマイズも注目すべき点です。検索連携により、モデルはインターネット上の情報を参照して、より正確で事実に基づいた回答を生成できるようになります。例えば、歴史上の出来事に関する質問に対して、関連するウェブサイトや文献を参照して回答を生成することができます。安全設定のカスタマイズにより、モデルが生成する回答が、ヘイトスピーチや危険なコンテンツを含まないように制御することができます。これは、倫理的な観点からも重要な機能です。
さらに、Gemini 1.0モデルのLoRAファインチューニングのサポートも発表されました。これにより、特定のタスクやドメインに特化したモデルを、BigQuery上で簡単に構築することができます。例えば、医療記録のテキスト分類や、金融データからのトレンド予測など、特定の分野に特化したモデルを構築することができます。
今回の発表は、BigQueryがデータ分析プラットフォームとして、さらに進化したことを示すものです。特に、生成AIの分野における進化は目覚ましく、今後、BigQueryがどのように活用されていくのか、非常に楽しみです。
参照元サイト:Understanding new Gemini model inference, tuning, grounding and safety settings in BigQuery