Azure AIのアップデートで、AIアプリケーションのカスタマイズと拡張が容易に
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Microsoftは、開発者がAzure AIツールチェーンを活用して、カスタマイズされたAIソリューションをより多くの選択肢と柔軟性を持って迅速に作成できるようにするためのアップデートを発表しました。
今回のアップデートには、Phi-3モデルのサーバーレスファインチューニング、OpenAIやMeta、Mistralの最新モデルのAzure AIへの統合などが含まれています。特に興味深いのは、Phi-3モデルのファインチューニングがサーバーレスで利用可能になった点です。
Phi-3は、Microsoftが開発した小型でオープンな言語モデルであり、同規模のモデルと比べて高い性能とコスト効率を実現しています。開発者は、このモデルを自身のデータでファインチューニングすることで、ユーザーにとってより適切で、安全かつ経済的なAI体験を構築できます。
従来、大規模言語モデルのファインチューニングは、計算資源の確保や環境構築が課題となっていましたが、サーバーレスファインチューニングにより、これらの課題が解消されます。開発者は、インフラストラクチャの管理に煩わされることなく、迅速かつ簡単にAI開発に取り組むことができるようになります。
また、Azure AIモデルカタログには、1,600を超えるオープンモデルとフロンティアモデルが用意されており、ユーザーはニーズに合わせて最適なモデルを選択できます。今回のアップデートでは、OpenAIのGPT-4o mini、MetaのLlama 3.1 405B、Mistral Large 2といった最新モデルが追加され、選択肢がさらに広がりました。
AIの安全性と責任ある開発も重要な課題です。Azure AIには、AIリスクを測定、軽減、管理するための堅牢な機能が用意されています。Azure AIの評価機能を使用すると、開発者は組み込みのメトリックとカスタムメトリックを使用してモデルとアプリケーションの品質と安全性を反復的に評価し、リスク軽減のための情報を取得できます。
今回のアップデートは、Azure AIの使いやすさと柔軟性を大幅に向上させるものです。開発者は、これらの機能を活用することで、より高性能で安全なAIアプリケーションを迅速に開発し、ビジネスの成長を加速させることができるでしょう。