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BigQueryの本番データから安全かつ簡単にサンプルデータを抽出する方法

NewsPilot編集部

Google Cloudは、BigQueryの本番環境から最新のサンプルデータを安全かつ簡単に取得できるソリューションを提案しています。

この記事で興味深いと感じたのは、データサイエンティストがDevOpsに頼ることなく、自身で必要なサンプルデータを安全に取得できるセルフサービス型の仕組みを構築できる点です。

従来、本番データへのアクセスはセキュリティ上の懸念から厳しく制限され、データサイエンティストが分析に必要なデータを迅速に取得することが難しいケースがありました。しかし、このソリューションでは、あらかじめ定義されたポリシーに基づいてサンプルデータが自動的に抽出されるため、DevOpsの負担を軽減しつつ、データサイエンティストが必要なデータを迅速に取得することが可能になります。

具体的には、ポリシーファイルでテーブルごとに取得可能なデータ量の上限を設定し、データサイエンティストはリクエストファイルで必要なデータ量やサンプリング方法を指定します。この仕組みにより、データサイエンティストは必要なデータにのみアクセスでき、機密性の高い本番データの意図しない漏洩を防ぐことができます。

さらに、このソリューションは、サンプリングのたびにデータ量が増加しないように設計されており、常に最新の本番データに基づいた分析が可能になります。また、エラー処理やモニタリング機能も備わっており、安定したデータ提供を実現します。

ただし、現時点ではJOINやWHERE句を使った複雑なクエリ、自動難読化、列や行の除外、完全な一様分布サンプリングなど、いくつかの機能はサポートされていません。これらの機能は、実装の複雑さやコスト、セキュリティリスクなどを考慮した結果、現時点では見送られています。

とはいえ、ビューを使うことで、JOINやWHERE句を使ったサンプリングも可能になります。ただし、ビューを使ったサンプリングは、基底のクエリを実行してサンプリングを行うため、コストが高くなる可能性があります。特に、ランダムサンプリングはフルテーブルスキャンが発生するため注意が必要です。

このソリューションは、BigQuery、Cloud Scheduler、Cloud Pub/Sub、Cloud Storage、Cloud Functions、Secret Manager、Cloud Monitoringといった複数のGoogle Cloudサービスを組み合わせて構築されています。

このソリューションにより、データサイエンティストは本番データを使った分析をより安全かつ効率的に行うことができるようになり、企業はデータに基づいた意思決定をより迅速に行えるようになることが期待されます。

参照元サイト:Get your BigQuery production sample, all self-serving

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