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GoogleがストレージI/Oトレースを公開、大規模システム研究を加速へ

NewsPilot編集部

Googleは、ストレージサーバーとディスクのI/Oトレースを公開しました。これは、大規模な分散ストレージシステムの設計を改善するための研究を支援することを目的としています。

I/Oトレースとは、ストレージデバイスとサーバーで行われる入出力操作の記録です。
この記録を分析することで、ストレージシステムの性能やボトルネックを深く理解することができます。
しかし、高品質なI/Oトレースを取得することは、ストレージシステムの複雑さや、オーバーヘッドを最小限に抑えながら詳細をキャプチャする必要があるため、困難でした。

そこでGoogleは、正確で代表的なI/Oトレースを作成する「Thesios」と呼ばれる新しい方法を開発しました。
Thesiosは、複数のストレージサーバーの複数のディスクからサンプリングされたI/Oトレースを組み合わせることで、これを実現します。

Googleは、3つの異なるGoogleストレージクラスタから、約25億件のI/Oレコードを含む、2か月分の合成された代表的なトレースを公開しました。
これらのトレースには、ユーザー向けアプリケーションと内部アプリケーションの両方からのI/O操作が含まれています。

Googleは、これらのトレースを公開することで、ストレージ技術の新しい最適化や革新を促進すること、そして、大規模ストレージシステムのより正確なシミュレーションとモデリングを可能にすることを期待しています。

今回の発表は、ストレージシステムの研究者にとって非常に貴重なデータが公開されたことになります。
公開されたデータを使って研究することで、ストレージシステムの性能向上や、新しい技術の開発に繋がることが期待されます。

Thesiosの詳細については、ASPLOSの論文「Thesios: Synthesizing Accurate Counterfactual I/O Traces from I/O Samples」をご覧ください。

参照元サイト:Advancing systems research: Synthesized Google storage I/O traces now available to the community

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