Google CloudがCompute Engine C3ベアメタルおよびX4インスタンスの一般提供を開始 – 大規模メモリデータベースやハイブリッドクラウドへの対応を強化
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Google Cloudは、Compute EngineのX4およびC3ベアメタルマシンタイプの一般提供を開始することを発表しました。
今回の発表で特に興味深いのは、X4インスタンスが最大32TBのDDR5メモリを搭載し、SAP HANAなどの超大規模なメモリ内データベースに最適化されている点です。従来、オンプレミスで運用していたような大規模データベースも、クラウドへの移行が現実的になってきたと言えるでしょう。
また、C3ベアメタルインスタンスは、ハイパーバイザーやコンテナプラットフォームなど、CPUやメモリリソースへの直接アクセスが必要なワークロードに最適です。金融サービス、SaaS/PaaSセキュリティ、開発/テスト、プライベートクラウドプラットフォームなどの分野では、特にベアメタルインスタンスの需要が高いと考えられます。
X4インスタンスは、最大1,920 vCPUと32TBのDDR5メモリを搭載し、Hyperdisk Extremeのサポートにより最大10,000 MBpsのスループットと400K IOPSを実現しています。これにより、32TB規模のデータベースでも1時間未満のメモリ再配備時間で復旧時間目標(RTO)を満たすことが可能になります。
C3ベアメタルインスタンスは、C3仮想マシンと同じ第4世代Intel Xeonスケーラブルプロセッサをベースとしており、Intel Quick Assist (QAT)、Intel Data Streaming Accelerator (DSA)、Intel In-Memory Analytics Accelerator (IAA)などのIntel統合CPU機能へのアクセスを独占的に提供します。
さらに、X4インスタンスとC3ベアメタルインスタンスは、Google CloudのTitaniumオフロードシステムを活用することで、インフラストラクチャのメンテナンスイベントを大幅に削減しています。メンテナンスイベントが必要な場合は、60日前までに通知され、その期間内であればいつでもメンテナンスイベントを実行できます。
今回の発表は、Google Cloudが、企業のハイブリッドクラウド戦略や大規模データベースのクラウド移行を強力に支援していくことを示すものと言えるでしょう。
参照元サイト:Now GA: Compute Engine C3 bare-metal and X4 instances