Cloud Storageで階層型ネームスペースが利用可能に
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Google Cloudは、Cloud Storageに階層型ネームスペース(HNS)を導入することを発表しました。
これまでCloud Storageでは、オブジェクトはすべて単一の階層構造でフラットに保存され、フォルダは「/」プレフィックスを使用してUIとCLIでシミュレートされているだけで、Cloud Storageリソースによってサポートされておらず、APIを介して明示的にアクセスすることはできませんでした。そのため、Hadoop/Spark分析やAI/MLワークロードなど、ファイル指向のセマンティクスを想定したアプリケーションでは、パフォーマンスと整合性に問題が発生する可能性がありました。
今回発表された階層型ネームスペースは、従来のファイルシステムのように、バケットをフォルダで構成された「ツリー」構造に編成し、他のフォルダやオブジェクトを含めることができるようにしたものです。
階層型ネームスペースを使用することで、以下のようなメリットがあります。
* パフォーマンスの向上:HNSバケットは、最適化されたストレージレイアウトを備えており、1秒あたりの初期バケットクエリ(QPS)が向上します。
* ファイル指向の機能強化:HNSは、HadoopエコシステムツールやAI/MLワークロードなど、ファイル指向のストレージに最適化されたアプリケーション向けの新しいAPIをサポートしています。
階層型ネームスペースは、ファイルシステムのような階層構造とセマンティクスを想定したアプリケーションを使用する場合に有効です。
今回の発表は、Cloud Storageをより使いやすく、より多くのユースケースに対応できるようにするための重要なステップです。特に、HadoopやSparkなどのビッグデータ分析ツールを使用しているユーザーにとっては、朗報と言えるでしょう。
詳細については、Google Cloudの公式ドキュメントをご確認ください。
参照元サイト:Bringing file system optimizations to Cloud Storage with hierarchical namespace