Maxxton、Google CloudのBare Metal for Oracleでアプリパフォーマンスを最大60%向上
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Google Cloudは、ホスピタリティ業界向けのプロパティマネジメントシステムサービスプロバイダーであるMaxxtonが、Bare Metal Solution for Oracle on Google Cloudに移行することで、アプリケーションのパフォーマンスを最大60%向上させたことを発表しました。
Maxxtonは、毎日処理・分析する必要がある膨大な量のデータに対応するため、従来のソフトウェアをモダナイズしている過程にありました。従来のデータベースからクラウドベースのデータベースサービスへのスムーズな移行を実現するために、Google CloudのBare Metal Solution for Oracleを採用したという流れです。
この記事で興味深かったのは、Maxxtonが段階的なアプローチを採用し、既存のレガシー技術を運用しながら、クラウドベースの新しいサービスを追加していったという点です。新しい技術を導入する際に、一気に切り替えるのではなく、段階的に進めることで、ビジネスや技術のセットアップの中断を回避し、リスクを最小限に抑え、時間をかけて新しい環境に適応していくことができるという考え方は、多くの企業にとって参考になるのではないでしょうか。
また、Bare Metal Solution for Oracleを採用することで、APIパフォーマンスが最大60%向上し、アプリケーションとデータベース間のレイテンシが約8msから1ms未満に短縮されたという結果も興味深いと感じました。特に、レイテンシの短縮は、リアルタイムデータアクセスを提供するMaxxtonのようなサービスにとって非常に重要です。
しかし、Bare Metalは制御性が高い一方で、高度なデータベースの専門知識とメンテナンスが必要になるという側面も指摘されています。Maxxtonも、将来的には運用コストを削減するために、完全にマネージドされたデータベースサービスに移行することを計画しているとのことです。
Google CloudとOracleのパートナーシップにより、オンプレミス環境からGoogle Cloudへの移行が容易になったことも、企業にとっては朗報と言えるでしょう。オンプレミス環境でOracle Databaseを使用している企業は、今回のMaxxtonの事例を参考に、Google Cloudへの移行を検討してみてはいかがでしょうか。
参照元サイト:Maxxton improves app performance up to 60% with Bare Metal for Oracle on Google Cloud