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DatastreamがSQL Serverソースを正式にサポート、リアルタイム分析やデータレイク構築が容易に

NewsPilot編集部

Google Cloudは、データ統合サービス「Datastream」において、SQL Serverをソースとして利用できるようになったことを発表しました。これにより、SQL ServerのデータをBigQueryやCloud Storageなどにリアルタイムに近い形で複製できるようになり、分析やデータ駆動型の意思決定、生成AIアプリケーション、データレイク構築などが容易になります。

Datastreamは、フルマネージドなCDC(Change Data Capture)およびレプリケーションサービスであり、BigQueryやCloud StorageなどのGoogle Cloudサービスとのデータ統合を、スケーラブルかつ信頼性の高い方法で実現します。

今回の発表で特に興味深いのは、従来のトランザクションログベースのCDCに加えて、チェンジテーブルを使用したCDCがサポートされたことです。チェンジテーブルは設定が簡単で、より幅広いSQL Server構成に対応できるため、柔軟性が高い点が魅力です。

また、ストリームリカバリ機能により、特定の時点からのデータレプリケーションの再開が可能になったことも見逃せません。これにより、システム障害などが発生した場合でも、データ損失を最小限に抑えることができます。

さらに、gcloud APIとTerraformのサポートにより、Datastreamのデータレプリケーションワークフローをプログラムで管理し、IaC(Infrastructure as Code)に組み込むことが可能になりました。これにより、運用効率の向上と自動化を推進できます。

DatastreamのSQL Serverソースの正式リリースは、リアルタイム分析やデータレイク構築、生成AIアプリケーション開発などを推進する上で、非常に重要な意味を持つと言えるでしょう。

従来、オンプレミス環境のSQL ServerからGoogle Cloudのサービスにデータ連携する場合、カスタムのETL処理を構築したり、サードパーティ製のツールを利用したりする必要がありました。しかしDatastreamを利用することで、これらの複雑な処理を簡素化し、より効率的にデータ連携を実現できるようになります。

特に、リアルタイム分析基盤の構築においては、データの鮮度が重要となります。Datastreamのリアルタイムに近いデータレプリケーション機能は、ビジネスの変化をいち早く捉え、迅速な意思決定を支援する上で大きく貢献するでしょう。

また、データレイク構築においても、Datastreamは有用なツールとなります。SQL ServerのデータをBigQueryやCloud Storageに効率的に収集・蓄積することで、データ分析や機械学習などの幅広いユースケースに対応できるデータ基盤を構築できます。

さらに、生成AIアプリケーション開発においても、大量のデータが必要となります。Datastreamを利用することで、SQL ServerからGoogle Cloudの生成AIサービスにデータを容易に供給できるようになり、より高度なAIアプリケーション開発が可能になるでしょう。

今回の発表は、Google Cloudが提供するデータ分析サービスの幅広さと、その進化のスピードを感じさせるものでした。今後、Datastreamがどのように進化し、企業のデータ活用を促進していくのか、注目していきたいと思います。

参照元サイト:Datastream’s SQL Server source is generally available

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